損と嘘

観劇雑記/主にミュージカルのこととか書きます

2016LIVE FOR LIFE 音楽彩

今日は、日本橋三井ホールにて行われた「2016LIVE FOR LIFE 音楽彩」を観に行ってきました。

 

いや~~~日本橋って良いところですね。

私はやっぱり日比谷とか赤坂とか日本橋とか好きですね。こういう土地に見合うような人間になりたい。

 

それはさておき、私は今年初めて観に行ったのですが音楽彩自体はもう何年も続いているコンサートなのですね。そしてずっと出演され続けているのが、早見優さん、松本伊代さん、森口博子さん。花の82年組でしたっけ(森口さんは違う?)。

 

まさか「センチメンタルジャーニー」を生で聴く日が来るとは。

 

他にも様々なジャンルから出演されている方々がいて、どういう基準で集結しているのかは分かりませんがなかなか面白い雰囲気でした。舞台も、客席も…。

普段ミュージカルばかり見ている者としてはなかなか珍しい光景だったのですが、会場の6~7割くらいは男性客で全体的に年齢層も高め。先述のお三方のファンと見受けられる方が多く、中には伊予さんの名前が入った羽織?を着用されている方もいて、これが80年代のいわゆる親衛隊というものか…!?とちょっと感動してしまいました。当たり前といえば当たり前なのですけれど、アイドルを引退された後も多くのファンに応援され続けているんですね。私の世代にとって早見さんたちは”80年代の人”。今のテレビシーンの第一線からは離れていらっしゃるけれど、ご本人たちは今現在まで常に何かしらの活動を続けて来られていて…なんだか不思議な感覚でした(こんなこと書いて失礼なヤツだな私は)。

そしてかつての親衛隊員たちの姿を目の当たりにすると、ジャンルや形態は違えどファンビジネスの在り様っておんなじなんだなって思います。傍から見ればいい歳した大人がペンライトなんか振っちゃってみっともないなァと思うところですが、いや待て、もし自分が自分の欲望のままに応援するとなったらペンライトや掛け声どころじゃ済まないぞ、常識ある行動を保てるのは周囲の目という抑止力があるからだぞとハッとなり以前は「きもっ」の一言で片づけられたであろう現象に自らが与している感覚になってしまってあーあーあーあー!ってなりました。まあでも、客観的に見てファンってキモイよね。キモイですよね基本的に。欲望の塊ですからね、少なくとも私は。だからせめて少しでも品性のあるファンでありたいとつくづく思います。ていうか贔屓に「こいつキモイ」と思われたら人生終りだし。

 

 

そんなこと言っておきながら早速欲望垂れ流しみたいなブログを書いているわけですけど。ここまで気持ち悪い思考を気持ち悪い文章で述べてきましたがここから更に気持ち悪いレポになります!すみません!

 

 

今回出演者の方も様々ですしぶっちゃけ吉野さんは本田美奈子.さんと接点もあまりないので、どうせ1時間くらい放置プレイされたあとに2,3曲歌って退場しちゃうんだろうな…くらいに身構えてたのですが、予想が外れました。のっけからいきなりミュージカルコーナーでした(笑)

 

まず、渡辺大輔さんと森口博子さんによるデュエット「A Whole New World」

この曲は本当にいろんな方がいろんな場面で歌っていらっしゃいますが、何回聴いても素敵だなあと思いますね。こないだテレビでも育三郎と新妻さんが歌ってましたね。

お二人のノーブルで優しい雰囲気がぴったりでした。

森口さんは渡辺さんの事務所の大先輩だそう。歌い終わったあとのインタビューでは、渡辺さんの礼儀正しさというか腰の低さがすごく伝わってきましたね…。森口さんもチャーミングで、イケメンと歌えることを素直に喜んでいました(笑)

 

森口さん「イケメンとデュエットしてるよ~!って美奈子ちゃんに伝える気持ちで、歌った(笑)美奈子ちゃんも多分『ずるい!』って言ってると思う!」

 

なんだかちょっとホロリときてしまいました…。

 

 

吉野さんを観に行くともれなく大ちゃんもついてくるせいか(失礼)、最近大ちゃんのことがめきめき好きになりつつあります。みなさんバイオハザードダン君はご覧になられましたか?めちゃめちゃいい男でしたよね。今日もすっごく素敵でした。なんか、やさしさが滲み出ているんだよ…。森口さんへのエスコートっぷりも大変麗しゅうございました。

 

 

 

お二人のデュエットの後は、吉野さんのソロ「Luck Be A Lady」

 

 

へいへいへいへいへい、きたぜきたぜ。待っていたぜ。

こういうコンサートだと、ご自分のやられた役以外の曲も聴けるのがいいですよね。

 

もうかっこよすぎた…。スーツにハット姿の吉野さん。歌って、踊って。照明もカラフルにぐるぐる回っているし。

バイオの10倍くらい踊ってたんじゃなかろうか。ほんと素敵だった。背は高いし手足は長いし身のこなしは1分の乱れもないパーフェクトさで、全身余すところなく魅力に溢れていました。ていうかそもそも伸長180センチ以上ある時点で勝ってるよね、だって身の回りに180センチある人そうそういないですよ!加えて顔までかっこいいなんてさあ~~~~~

 

吉野さん、足を顔の高さまでシュバッと一直線に上げる振りがあってめっちゃくちゃかっこよかったんですけど、インタビューで早見さんから「あんなに足上げちゃってスゴイですね~!」的なこと言われてて、だよね~~(*ノωノ)(*ノωノ)ってなりました。

 

 

 

そしてもう1曲、今度は吉野さんとJKimさんのデュエット「罪な遊戯」

 

 

ハア~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

溜息しか出ない…………

 

なんだろう、なんていえばよいのだろう。

アルトワよりもブライアンよりも、エッチな感じがした。

この曲だけでもチケットとった価値あったな…。

性格が歪みまくっているせいで物事のダメな点や気に食わない点は文章化できるくせに本当に好きな人やものの魅力は全くうまく伝えられない私…。

 

CD、出してください(マジで)。

 

 

 

吉野さんの主な出番は以上でおしまい。

2曲だけの登場でしたが、どちらとも非常に濃密なナンバーだったので満足です。

 

ちなみに歌い終わったあと吉野さんも軽いインタビューを受けていたのですが、

 

 

早見優さん「お二人(大ちゃんと森口さん)のメルヘンな雰囲気から一転して、こちらは大人な感じになりましたね~!」

吉野さん「ぶっ潰してやろうと思って。」

 

 

wwwwwwwwwwwwwwwwwww

ウケるwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

 

 

 

 

 

 

 

15分の休憩をはさんだあとは吉野さんはほぼ出られなかったのですが、80年代のムードが大好きな私にとっては結構楽しめました。というか、早見&松本&森口というこの並びが生で見られるのってすごく貴重ですよね。3人で美奈子さんのヒットナンバーを歌ったりしていて、贅沢な時間だったと思います。

 

正直言って私はチャリティーとか24時間テレビとか絆とか嫌いで今までそういった気配のするコンテンツはなるべく避けてきたのですが、今日のコンサートは全然普通に楽しめました。

無理に悲壮感を漂わせたりしない、本当に普通の、ファンのためのコンサートって感じでした。司会の早見優さんを始めとしてみなさん楽しそうな姿を見せてくださって、辛気臭さが無くて良かったです。出演者の皆さまは全員ボランティアでやられてるそうです。頭が下がります。

 

でも、勿論美奈子さんへのリスペクトは十分に感じられるようになっていて。期待していた「On My Own」や「命をあげよう」が聴けなかったのはちょっと残念だったけど、最後の出演者全員(と会場)でのアメイジンググレイス合唱では、本田美奈子さんという素晴らしい歌手への敬意や命の尊さ、音楽の尊さを感じました。

 

 

私は本田美奈子.さんについて全く詳しくありませんし生で舞台を拝見したこともありませんが、美奈子さんがお亡くなりになられたときの記憶は残っています。連日メディアによって病気と闘う美奈子さんのお姿が報じられていましたし、たぶん私はこのとき初めて白血病という病の恐ろしさを知ったのでした。白血病のお薬の副作用で髪がどんどん抜けていってしまうため「きれいな髪が抜けていくのを見るのはつらいから」と言って長い髪をばっさりと切った美奈子さんの姿をテレビで見て、すごくショックだったことを今でも覚えています。82年組と同世代の母が美奈子さんの訃報に大変嘆いていたことも覚えています。そして、亡くなる直前に遺された「アメイジンググレイス」の歌声も…。

 

 

私の支払ったチケット代は医療費から考えれば非常にちっぽけな額かとは思いますが、今なお白血病に苦しむ多くの人のために少しでも役立てば幸いです。

 

 

…死にたいとか軽率に言っちゃいけないなって、今日はちょっと思いました。